建国の詩に謳われる、 勇敢で、賢い女王に統治される国――イランス。
貴族と騎士による政治体制は、 長きにわたって安定と、繁栄とをもたらしていました。
その旧市街に佇むのが、 王立ヴェルナル魔法騎士学園――

貴族と騎士の子たちが、 イランスの未来を担うべく、 勉学と魔法剣の習得にいそしむ学びの園です。
そこにはふたつの学生寮がありました。 貴族派の「ベシエ」と、騎士派の「シェルタ」です。
貴族派と騎士派の子たちは、 どちらが賢い、どちらが強いといったことで、いつもいつも争ってばかりいました。

それは繁栄を極めて久しい、大国のまさに縮図でした。 イランスはふたつに別れていたのです。
女王すらも知りえない何かが、 貴族と騎士の対立という帳の裏側で、確かに蠢いていたのです。

ヴェルナル魔法騎士学園の北にそびえる、 「ニトの塔」を舞台に、クロワルールの物語がはじまります。



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